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虎枩童話-棘男(とげおとこ) - その3

公開日: 2008年11月7日金曜日 創作童話-虎枩話-棘男(とげおとこ)

私の高祖父に虎枩(とらまつ)さんという人がおりました。
以下は、私の祖父が虎枩さんから聞いたという設定で
作った創作話です。

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以前の話はこちら
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じいちゃんは、そのある哀れな棘男の話を続けた。


棘は、刺さっているのなら抜けば済む。
じゃが、いま目の前にいる男に刺さっているのは、
草花や動物がもつような物質としての棘ではない。
目に見えぬ棘なのだ。
目に見えぬ棘は掴んで抜くことはできない。

この棘は、
この男の心が作り出した「生き物を
傷つけようとする」物質ではない棘である。
しかも不幸なことに
自ら傷つくことを恐れ
自ずと身を守ろうと発した棘なのに、
そうした自分自身が許せなくて、
自分にも刺してしまっている。

実は、
生き物の想いが生み出すこうした棘の類は、
生きているものから出たにせよ、
肉の身を持たぬものから出たにせよ、
払うことができる。

それは、
ある約束事が成り立っていればの話じゃが。

とにかく、
儂はその棘を払う
「棘払い(とげばらい)」を習っていた。

なので自分はまあなんとかなる。

しかし、
この男に、棘払いをかけてみるのは、
たとい、やってみて上手くいっても
焼け石に水かも知れぬ。

この男は
わんわんとわんわんと泣きながら
棘を発し続け、
しかも其れが収まったところで、
元凶となるものが残ったままである。

男の胸には、
随分昔からめり込んでいるように
刺さっていてガラスの如くに黒光りし、
この男の深い心情を揺り動かす
「かけら」がある。

これがいわば元凶なのじゃ

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(棘男は夢を見る・・・)

女の声「なぜ、泣いているの?」
棘男 「僕は、傷つける、人も自分も・・・」

女の声「どうしてかしら?」
棘男 「僕には棘があるんだ。」

女の声「みんな棘を持っているんじゃないの?」
棘男 「僕だけだよ。
    僕はおかしい人間なんだ・・・」

女の声「あなたの棘は、
    自分まで刺してどうするの?」
棘男 「自分が・・・許せない。
    僕の中の黒い大きな棘が
    僕を荒れ狂わせる・・・」

女の声「あなたの涙は、いつか棘を溶かすわ。
    いつか棘を " …isogi…arahi するわ」
棘男 「え、なに? なんて言ったの?
    『すすぎ洗い』…? 棘を水で洗って流すの?」

女の声「いつか・・ね・・」
棘男 「・・・・」

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棘男には、

自分が棘を発していることに気づき、
自分を呪い、自分を嫌う

「自覚棘男」

と、

自分が自他共に害になっていることに
全く気づかず、悠々と
傷だらけの人生を送っている

「無自覚棘男」

がいる。

どちらも不幸に違いない。

気づいている方は、
それ故に、自分が許せない。

気づいていない方は、
後に自分が不幸になったと気づいた時
自分を省みることなく
他人を恨む。厄介である。

しかし、
棘男はいずれにせよ不幸である。


じいちゃんは何かを思い出すように
遠い目をしていた・・・

(つづく)


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以前の話はこちら

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