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随筆・道程百景 #13「絵師の道」(2)

公開日: 2010年6月8日火曜日 随筆・道程百景


(この話はフィクションです、霊的な事柄をあらわす寓話になれば幸いです)


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<まえおき>

絵師たちは苦悩していた。

人々のこころに訴える絵を描きたい
と、願っていたものの
すでに大抵のことは
先人達が行ってしまっていた。

いまさら・・・
極楽浄土を描いても
天上世界を描いても
誰も見向きもしない。

いまさら・・・
神仏を描いても
貴い存在を描いても
カッコイイかどうかでしか判断されない。


となると、
人々のこころに訴えるには
ギョッとする
ハッとする
目を開くような何かが必要になる

ここに
天才絵師と
さえない地味な絵師の
二人がいた。

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さて、その、
さえない地味な絵師についてである。

この、
さえない地味な絵師は
神仏を描いていた。


「時代遅れだよ」
「いまさら誰も見向きもしないよ」


そういう声は方々から聞こえてきた。
そして、
彼には巧みな技術もなかった。


彼は、子供の頃に
宗教画の荘厳さに魅了されて以来、
貴い存在を、貴い存在を・・・
という憧れが強く
絵としてあらわしてみたい、と願っていた。


しかし、貴い存在は地上の存在ではない。
地上の存在でないものを
地上的手法で表現できようはずもない。


仏像を模写しようが
神の図像を描画しようが
神仏が本当に「人」のかたちをしているならともかく
その確証もない神仏の場合は、
何かしら、絵の表現にウソが混じったとしても
しかたがなかった。


その描画の苦悩を見抜いた彼の師匠は、
こう言った。

「見事と感じる風景を、山を、懸命に描いてごらん」


そこで彼は、やがて
山を中心とした風景を
集中して描き始めた。


しかし、知り合い達は
彼の風景画を見て、いぶかしく思った。
そして口々にこういった。

「この絵は同じ風景じゃない」
「この絵からは癒されない」
「ちっともきれいな絵じゃない」



だが、師匠は気づいた。

・・・
彼はわかってきた。
彼は形の模倣だけにこだわらなくなった。
彼は、風景を描きつつも、
風景がもつ見事さや力を探している
そしてそれを描き込もうとしている。
これは、
彼自身に求める心と真剣さと感動がなければできないことだ。

彼は、神々しいと感じる感動を真剣に探してる。
その結果、
実際の風景を丸写しするだけでは
ダメなことに気づく。
そして、だんだん描けなくなる。
しかし、
彼が風景がもつ見事さや力を正直に追求するならば
これでいい。


・・・・・

いつしか、この絵師は、
こう呼ばれるようになった

「茫漠とした風景の絵師」

そう・・・
彼は、注目も浴びず
社会的な成功もしない
しがない絵師でしかない。

そういう存在でしかなかった。


そうしてのち、

やがて彼は、
自分の本当の課題に戻ることになった。


それは・・・

ある時、
描こうとした風景の中に
「ご神体」とされる存在が
あったのだ・・・


描けるのか?
「ご神体」を?


結局、彼は当初の
テーマであった
神聖な課題に向き合ってしまった。


彼は、自問した。
彼は、悩んだ。


描けるのか?
「ご神体」を?
貴い存在を?


そうなのだ、
「ご神体」は
神仏、貴い存在とのつながりがある。


神仏、貴い存在はそもそも
地上の存在ではない。

地上の存在ではないものを
地上的な手法で表現できようはずもない。


絵に描けない・・・


そう、彼も気づいた。
しからば、どうする?
ご神体を、仏像を
その形を
そう、形なら模写できる
そうするか?


いいや、
そうした場合、
その絵はただの物体の抜け殻の絵である。


だめだ・・・
貴い存在は絵にできない・・・


しかし・・・


もしかして・・・


そう、もしかして

貴い存在への「道しるべ」ならば
描けるかもしれない・・・

と彼は考えた。


その絵を通して
貴い存在に向かうことの出来る絵・・・
そういう絵はありうるのだろうか?

これが、
その後の彼の
生涯かけてのテーマになった。


そして、彼は絵師の道を行きつつ
「アーティスト」ではない、
別の方向へと進んでいくのであった。


さてさて・・・
しがない絵師はどうなっていくのやら・・・



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